王子製紙の篠田和久社長は18日の記者会見で、はがきだけでなく、コピー用紙や印刷用紙、封筒用紙など計9品目に使用される再生紙で古紙配合率を偽装していたと発表した。年賀はがきやコピー用紙については、10年以上前から古紙配合率を偽装していたことを明らかにした。
一方、リコーは同日、コピー用紙の供給を受けている大王製紙から偽装を認める連絡があったことを明らかにした。日本製紙グループ本社に続き、業界最大手の王子などでも幅広い紙製品で偽装が繰り返されていたことが明らかになり、製紙業界に対する消費者の不信感は募りそうだ。
篠田社長は「社会の信頼を裏切る行為があったことを深くおわびしたい」と陳謝した。ただ、「(信頼回復に向け)私中心の指導体制でがんばりたい」と述べ、辞任する考えはないことを強調した。