記事登録
2008年01月18日(金) 12時27分

「160億円損害」と訴え 産廃会社が条例制定の町に東京新聞

 三重県の設置許可を受けたにもかかわらず、同県の旧紀伊長島町(現紀北町)が条例で、1995年に産業廃棄物処理施設の設置を禁止したため、施設建設ができなかったとして、紀北町の産廃処理会社「浜千鳥リサイクル」(中子敏男社長)が18日までに、同町に12年間の経済的損失として約160億円の損害賠償を求める訴訟を津地裁に起こした。

 処理施設をめぐっては、同社が設置禁止処分の取り消しを求めて提訴し、2006年2月、名古屋高裁の差し戻し審で町が逆転敗訴。07年6月に最高裁が町の上告を棄却し、処分を違法とする判決が確定している。

 訴状によると、同社は1993年ごろから廃タイヤの中間処理施設建設を計画。県に設置許可を申請していたところ、旧紀伊長島町が水道水源保護条例を制定し、95年に施設を規制対象とし建設を禁止した。その間に県は設置を許可した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011801000285.html