2008年01月18日(金) 02時32分
<中国>新規貸出額を54兆円前後に抑制 投資過熱に対応(毎日新聞)
【北京・大塚卓也】中国政府が、金融機関の今年の新規貸出額を07年と同額の3兆6000億元(約54兆円)前後に抑制する目標を設定することが明らかになった。今週末にも金融政策の運営方針を協議する中央金融工作会議を開いて決定する。同会議で目標を設定するのは06年以来2年ぶり。2ケタの経済成長が続く中、投資過熱や物価上昇を抑え込む政府の強い姿勢を示す狙いとみられる。
中国人民銀行(中央銀行)は、金利操作を通じて融資総額の増減を間接的に監視する先進国型の政策運営を進めており、07年は新規貸出額を抑制する目標設定を見送った。
しかし、投資の過熱だけでなく物価の上昇傾向が顕著になり、一時は沈静化の兆しがあった不動産価格も再び騰勢を強めるなどカネ余りの弊害が目立ち始めている。
人民銀は昨秋、07年12月末の融資残高を同10月末時点の残高と同額にとどめるよう口頭で指導。金融機関の混乱を招いただけに、年初に目標を復活させて引き締め姿勢を明確にする狙いとみられる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080118-00000016-mai-bus_all