【昭和基地17日南極観測同行記者】第49次南極観測隊(伊村智隊長)の生物・紫外線研究チームは、南極上空のオゾン層破壊で地上に届く有害紫外線によるアデリーペンギンへの影響を調査、白内障などの異常がないか観察している。
現段階で異常は見つかっていないが、担当隊員は「有害な紫外線が今後増えれば、ペンギンへの影響は否定できない」と警告している。
島根大から参加している高橋哲也隊員(48)と山本達之隊員(45)が調査を担当。16日までは、第48次観測隊の小川稔(40)、菅原仁(41)両隊員の支援を受け、約300羽が生息する昭和基地から南に約25キロのラングホブデ袋浦の営巣地で調査した。
ペンギンにストレスを与えぬよう主に目視と撮影で調査。白内障の疑いがあれば捕獲して検査する予定だったが、異常のあるペンギンは認められなかった。オングルカルベンの営巣地でも同様の調査をする。