食品表示偽装事件で資金繰りが悪化し、民事再生法の適用を大阪地裁に申請した船場吉兆(大阪市)は17日、福岡市で債権者説明会を開き、新たに取締役に就任した山中啓司料理長が一連の表示偽装や経営破たんに陥ったことを謝罪した。
18日には大阪市で開催される予定。
船場吉兆の代理人弁護士によると、説明会には食材納入やブライダル関連などの業者約20人が出席。山中取締役は休業している博多店の営業を再開する方針や、経営再建、不祥事再発防止の方策などを説明した。
債権者からは民事再生法の手続きについて質問があっただけで、会は約40分で終了。ある債権者の女性は、創業者一族の湯木佐知子取締役が社長に就任したことに「納得がいかない」と不満げな様子だった。
博多店が入居する福岡市博多区の商業施設博多リバレインは、営業再開について「船場吉兆と協議した上で判断したい」としている。