環境省那覇自然環境事務所は13日、くちばしに釣り糸が絡まっていたクロツラヘラサギを沖縄県豊見城市の干潟で捕獲、糸を外すことに成功した。けがはないが衰弱しており、しばらく那覇市内の動物病院に“入院”させる。
当初はロケットを飛ばし、投網のようにネットを広げる仕掛けを使って捕獲する作戦だったが、仕掛けを設置した遊水池に寄り付かずに断念。同日午後6時20分ごろ、遊水池から約1キロ離れた別の干潟のマングローブ林で休んでいたところを、山階鳥類研究所の職員が素手で捕獲した。
糸が絡まった姿で12月に発見され、くちばしが開きにくく餌が十分にとれない状態だった。
クロツラヘラサギは世界に約1600羽しか生息しておらず、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧IA(ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い)に分類されている。