京都市左京区の路上で昨年1月、京都精華大マンガ学部1年の千葉大作さん(当時20)が刺殺された事件から、15日で1年がたつ。仙台市に住む母親の淳子さん(48)が13日、京都を訪れて取材に応じ、「一生懸命生きていた大作の未来を残虐なやり方で断ち切った。『おれと家族に謝ってくれ』と、大作の声にならない声が聞こえてきます」と無念を訴えた。
声を詰まらせながら無念の思いを語る千葉大作さんの母淳子さん=13日午後3時48分、京都市左京区で淳子さんは「本当に起こったことなのか今でも信じられないまま、長い長い夢を見ている感じ」と1年を振り返った。昨年の元日、徹夜で漫画を描いていた大作さんにリンゴを差し入れた時、「ありがとう」と笑顔を見せてくれたのを今でも思い出すという。
淳子さんら遺族3人は事件現場で花を手向けた後、同大学近くの市営地下鉄烏丸線国際会館駅前で、事件の経過などを描いた漫画冊子を通行人らに配り、情報提供を呼びかけた。