食品偽装表示問題で休業中の高級料亭船場吉兆(大阪市)が、湯木正徳社長(74)の妻で、おかみの佐知子取締役(70)を後任の社長とする方向で調整していることが12日、分かった。
佐知子取締役は創業者の故湯木貞一氏の三女。同社は近く新経営陣と本店などの営業再開の日程を発表する。
同社の関係者らによると、佐知子取締役は産地の偽装や消費・賞味期限の改ざんなど一連の問題に直接関与しておらず、顧客に顔が利き料亭経営に詳しいため中心になる必要があるという。
同社の現経営陣のうち湯木社長と長男、二男の3人は引責辞任を表明しており、新たに弁護士と社員の料理長が役員に就任する見通し。