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2008年01月12日(土) 20時36分

「清華寮」明け渡し求め、国が提訴朝日新聞

 戦前に台湾総督府の留学生寮として東京都文京区にたてられた「清華寮」をめぐり、国は11日、建物を所有する財団法人「進徳奨学会」(東京)や入寮者に対し、土地と建物の明け渡しを求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、国は1942年に土地を取得した。建物は27年より前に建築されたもので、同奨学会は78年に建物の贈与を受けたとして、2006年に建物の所有権を登記していた。国は「国と奨学会の間に、土地使用権に関する契約はなく、奨学会は土地を不法に占有している」と主張している。

 清華寮は、旧台湾総督府の財団法人・学租財団が留学生用宿舎として建設。戦後、総督府の消滅で学祖財団の実態も無くなり、寮の所有権は、進徳奨学会が登記するまで、日本、中国、台湾の外交問題から、宙に浮いた状態が続いていた。進徳奨学会は、苦学生への奨学金支給を目的に1960年に設立された。

 同寮では台湾、中国の留学生らが生活していたが、昨年7月の火事で別の場所に移っている。

 進徳奨学会の理事は、「訴状が届いてないのでコメントできない」と話している。

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http://www.asahi.com/national/update/0112/TKY200801120215.html