「関西建築談合のドン」ともいわれ、大阪府枚方市の発注工事をめぐり談合罪に問われた、元大林組顧問の山本正明被告(72)に大阪地裁は11日、懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。贈賄の罪にも問われた営業担当の元同社顧問森井繁夫被告(64)は、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役2年6月)。
6人が起訴されたこの事件で判決は初めて。
判決理由で樋口裕晃裁判長は、関西の建設業界は、2005年末の決別宣言まで恒常的に公共工事入札で談合していたと指摘。「構造的な犯罪で非常に悪質。市に無用な支出をさせた」と断じた。
その上で、山本被告を「社の談合担当の最高責任者で、業者の組織でも中心的地位を占め、影響力が大きかった」、森井被告を「官製談合を実現しようと率先して活動した」と役割を示した。執行猶予とした理由は「反省し顧問も辞めた」と説明した。