環境省那覇自然環境事務所は11日、沖縄県豊見城市の遊水池で見つかった、釣り糸がくちばしに絡まっているクロツラヘラサギの捕獲作戦を13日早朝から始めると発表した。網をつけたロケットを飛ばして捕獲するロケットネットを使う。
クロツラヘラサギは世界に約1600羽しか生息していない渡り鳥。環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧IA(ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い)に分類されている。
糸が絡まったクロツラヘラサギは昨年12月に発見。くちばしが開きにくくなって餌が十分に取れていないとみられ、現在はやせてあばら骨が浮き出ている状態だという。同事務所は「衰弱とまでは言えないが、寒波が来るなど餌が採りにくくなると、命の危険も出てくる」としている。
クロツラヘラサギは警戒心が強く、人間が容易に近づけないため、ロケットネットの使用が決まった。遠隔操作で発射スイッチを押すとロケットが飛び、投網のようにネットが広がるという。