大阪府富田林市で昨年末、30病院に受け入れを断られ女性(89)が死亡した問題を受け、総務省消防庁と厚生労働省は11日、救急搬送の実態を把握するため富田林市消防本部を視察した。
富田林市では昨年2月にも、肝臓疾患の男性(48)が16病院に断られて死亡したことが分かっている。大阪府の救急医療情報システムの有効性や、搬送の状況などについて幹部らから話を聴いた。
消防庁の搬送受け入れ拒否に関する全国調査の一環で、搬送の遅れが問題化した大阪府の事例を調査。昨年12月に立ち上げた救急搬送と医療施設の連携強化に向けた作業部会にも結果を報告する。
また、消防庁と厚労省は10日、今月初めに大阪府東大阪市で交通事故に遭い、5病院に拒否され死亡した男性(49)を搬送した同府大東市消防本部や救急センターも視察した。