車の速度違反自動監視装置(オービス)による摘発で道交法違反の罪に問われ、公訴棄却の2審判決が最高裁で破棄された秋田県男鹿市の男性(42)の差し戻し控訴審判決で、仙台高裁は10日、罰金6万円の1審秋田簡裁判決を支持、男性の控訴を棄却した。男性側は即日上告した。
オービスの信用性が争点だったが、木村烈裁判長は「一般的に装置の測定値にプラスの誤差は発生せず、実際より高い速度を測定することはない」と指摘。「設置状況などを疑うべき点はなく、測定結果の信用性は高い」と述べた。
差し戻し前の2審仙台高裁秋田支部はオービスについて「マイナスの誤差しか生じないという客観的証拠はない」と信用性を否定。超過速度が30キロを下回る疑いが残るとし、反則金納付通告などの手続きを経ていない起訴を無効とした。
検察側が上告、最高裁が「審理を尽くしたとはいえない」と差し戻した後、仙台高裁でメーカー担当者がオービスの信用性を証言した。