愛知県豊田市若林東町で2005年3月、無職都築ヤエ子さん=当時(78)=が自宅で刺殺された事件で、県警捜査1課と豊田署は、神奈川県警に逮捕され、常習累犯窃盗罪で有罪判決を受けた男が、都築さんを刺殺した疑いが強まったとして、殺人容疑で逮捕状を取り、11日に逮捕する。
男は、神奈川県生まれ、無職別部卓治受刑者(73)。別部受刑者は、神奈川県警の調べで、都築さん殺害を自供。その後、愛知県警が遺留物などの裏付け捜査などを行い、別部受刑者の犯行と断定した。
調べでは、別部受刑者は05年3月9日午後5時ごろ、都築さん方の台所で、刃物ようのもので、都築さんの胸などを刺して、殺害した疑い。
県警は、別部受刑者が盗みに入って都築さんに見つかったため、殺害に及んだとみている。
別部受刑者は昨年9月、神奈川県横須賀市の民家に侵入し現金を盗もうとしたとして神奈川県警に逮捕された。
その後、常習累犯窃盗罪で起訴され、横浜地裁横須賀支部で、懲役3年の実刑判決を受けた。
別部受刑者は、事件当時、豊田市周辺を転々としており、都築さん殺害後の4月1日に同市の路上で女性のバッグをひったくり、現行犯逮捕されたが、殺人事件の捜査対象にはならなかった。
(中日新聞)