新潟コシヒカリが05年からほぼ全面的に新品種「コシヒカリBL」(BL米)に切り替わっているのに、従来品種と同じ「コシヒカリ」の銘柄で販売されていることについて、新潟県は9日、表記を「コシヒカリ」から「コシヒカリBL」に改めることを検討する委員会を設置する方針を固めた。今月中にも協議を始める。泉田裕彦知事は同日の記者会見で「消費者が信頼してくれることが一番にないと米価は維持できない」と強調した。
BL米は、いもち病に弱い従来米の欠点を克服しようと、県が15年かけて開発。JA新潟中央会によると07年県産コシヒカリの99%が新品種に移り変わっている。
県は「別品種だが、味は従来と同等」と説明しているが、一部の消費者からは「味が変わった」との声が出ていた。研究者からも「品種が変わったのに、表記しないのはおかしい」との指摘があり、泉田知事は昨年11月の県議会特別委員会で「情報隠しだ」と、04年の就任前に決まっていた農業政策を批判していた。
泉田知事は、低農薬で収穫でき、DNA鑑定で新潟産であると特定できるBL米の長所を踏まえた上で「安心と安全の米作りをしているというメッセージを広く知ってもらうために話し合いをしていきたい」と述べた。 アサヒ・コムトップへ