偽造した住民基本台帳カードを使って携帯電話をだまし取ったとして、愛知、福井両県警の合同捜査本部は5日、住所不定、無職柳宏之(37)、大阪府羽曳野市、無職杵村(きねむら)良一(48)の両容疑者を詐欺と偽造有印公文書行使の疑いで逮捕した、と発表した。
愛知県警東署などの調べでは、2人は昨年5月下旬ごろ、名古屋市東区の携帯電話販売店で、杵村容疑者の顔写真を使った偽の住基カードを提示して、携帯電話2台(約12万円相当)をだまし取った疑い。
携帯電話会社が調べたところ、同じ杵村容疑者の顔写真で名前や住所が異なる住基カードを使って複数の契約がされていたことがわかり、同7月、同署に届け出たため、捜査していた。
調べに対し、2人は、昨年4月ごろから8月上旬までの間に、パソコンとプリンターを使って名前などが異なる約200枚の偽の住基カードを作り、関東から中国、四国地方までの携帯電話販売店から携帯電話約1000台をだまし取ったと供述している。だまし取った携帯電話は、内蔵されているチップをネットオークションで1台当たり1万数千円で販売し、計1000万円以上を稼いでいたという。