福田康夫首相は4日、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝し、報道陣の質問に対し、同市の和菓子メーカー「赤福」など全国で相次いだ食品偽装問題に関連して、食品行政の監督省庁や法が複数あって分かりにくいとの認識を示し、対応窓口の一元化を含め、対策を講じる考えを示した。
伊勢神宮を参拝し、記者会見する福田首相=4日午後、三重県伊勢市で
食品行政に関しては、日本農林規格(JAS)法や食品衛生法などがあり、監督官庁も農林水産省や厚生労働省などに分かれる。首相はこれについて、「今の(食品)行政はちょっと分かりにくい」と述べ、「(霞が関が)国民のことをあまり意識してないんじゃないかなと思うので、そこをなんとか変えたい。問題が起きたとき、1カ所に行けば済ませられるような形にしたい」と述べた。
赤福の場合、食品衛生法を管轄する県の保健所が、定期検査をしていながら、農水省が指摘したJAS法違反行為を長年見抜けないでいた。三重県が実施した県内の全和菓子業者への調査でも、「表示に関する法律が複数あって分かりにくい」などと縦割り行政を批判する声が出ていた。 アサヒ・コムトップへ
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