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2007年12月28日(金) 13時34分

大槌町元都市計画課長を懲戒免読売新聞

談合参加の建設業者と癒着

 大槌町は27日、談合事件があった昨年11月当時の都市計画課長だった総務課付の男性課長(58)を、特定の建設業者との癒着があったなどとして、懲戒免職処分にした。

 町発注の土木工事を巡る談合事件の摘発を受け、同町は11月から12月にかけて、入札に関係する課の職員ら延べ約40人に対して聞き取り調査を行ってきた、今回の処分は、その結果を元にしたもの。

 男性課長のほか、都市計画課の課長補佐(54)や、当時、同課だった技師(35)ら8人についても、摘発された複数の建設業者らと飲食をともにしていたなどの理由で、戒告や訓告処分にした。

 同町によると、男性課長は、都市計画課長だった2002年4月から07年5月までの間に、少なくとも3回、町内の飲食店で、談合事件で罰金30万円の略式命令を受けている町内の建設会社と飲食をともにしていた。

 また、06年8月には、町水道事業所発注の工事で、この建設会社が工事の下請けができるように、下請け工事を争っていたほかの業者のもとを訪れ、工事から手を引くよう働きかけていた。

 さらに、04年10月から05年3月末までの間、指名業者になるためには、町内の家庭用トイレの水洗化工事を15件以上行っていることを条件にし、水洗工事を多く手がけていたこの業者が有利になるよう取りはからっていた。

 この建設会社の社長は、頻繁に都市計画課に出入りしており、課内にはこの社長専用のコーヒーカップも用意されていた。

 加藤宏暉町長は記者会見で「今後は町民の疑惑や不信を招かぬよう取り組み、信頼の回復のため、職員一丸となって頑張っていきたい」と謝罪した。

 男性課長は27日、読売新聞の取材に対し、「コメントできない」と述べた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20071227-OYT8T00410.htm