2007年12月27日(木) 05時01分
薬害肝炎、基金創設を検討=症状悪化に対応−与党(時事通信)
薬害C型肝炎の被害者を一律救済するための議員立法で、被害者の症状が悪化した場合の治療費などに充てるため、自民、公明両党が基金創設を検討していることが26日、分かった。与党は、肝炎訴訟の原告・弁護団との協議でこうした考え方を示し、理解を得たい考えだ。
また、与党の肝炎対策プロジェクトチーム(座長・川崎二郎元厚生労働相)は、被害者への補償額を(1)肝がんや肝硬変の場合は4000万円(2)慢性肝炎は2000万円(3)感染だけの未発症者には1200万円−と状態に応じて一時金として支給する案を軸に調整している。補償対象となる血液製剤の範囲は「フィブリノゲン」や「第9因子製剤」とする。
基金創設の検討は、被害者の症状悪化に対応するためだ。肝炎患者の病状が進行すると、肝硬変や肝がんに悪化する可能性があり、被害者が補償金などの追加払いを求めてくるケースも想定されるため、一時金とは別に、あらかじめ基金を設置して原資を確保しておく必要があると判断した。基金の規模や、製薬会社の拠出額などは今後調整する。
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