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2007年12月27日(木) 03時14分

神世界の霊感商法事件、吉田警視が男性会員勧誘の担当か読売新聞

 神奈川県警の前警備課長・吉田澄雄警視(51)の関与が疑われている霊感商法事件で、吉田警視が、金をだまし取られたとされる横浜市の男性会社役員(44)に「ここはインチキ宗教ではない」と声をかけて勧誘し、その後も3年以上にわたって、悩みの相談に乗っていたことが26日、関係者の話で分かった。

 事件の舞台となった「神(しん)世界」(山梨県甲斐市)系列の「びびっととうきょう・青山サロン」(東京都港区)は、女性専用サロンとされているが、県警では、吉田警視が、会社役員や入会を誘った県警警察官ら、男性会員の担当だった疑いがあるとみて、会社役員に対する詐欺事件への関与を調べている。

 県警などによると、会社役員は2004年4月、知人の紹介で、青山サロンを訪ねた。知人は「警察の偉い人もいる」と話したといい、会社役員はこの直後、東京・渋谷の別のサロンで吉田警視と会った。その際、吉田警視は、サロンに通う部下の名前を挙げて「インチキ宗教ではない」と勧誘し、「神奈川県警公安2課長代理」の名刺を渡したという。

 会社役員は同年5月、青山サロンで「会社の業績アップのため、特別祈願が必要」と言われ、約490万円を払ったが、吉田警視はこのころから、相談に応じていた。

 また、会社役員がサロンに通わなくなると、吉田警視は06年4月、サロンを経営する杉本明枝社長(44)とともに「近くに来た」と横浜市内の会社を訪問。杉本社長が「神様が怒っている。お詫(わ)び代が必要」と要求したが、この場にも同席した。会社役員は、600万円を払ったという。また、吉田警視は警備部の後輩警視ら3人を青山サロンに誘い、後輩の警視はさらに、警察事務職員を勧誘していた。

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 神奈川県警は26日、霊感商法詐欺事件で特別捜査本部を設置した。生活安全部を中心に刑事、警備部など捜査員75人体制。全国約100か所のサロンを持つとされる「神世界」の実態解明を進め、吉田警視の関与についても捜査する。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071227i301.htm?from=main3