ストールの原材料をカシミヤ70%と表示しながら実際には全く使っていなかったとして、公正取引委員会は26日、衣料品販売「ユナイテッドアローズ」(東京都渋谷区)に景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出した。
公取委によると、同社は昨年6月〜今年9月ごろ、カシミヤを使っていないネパール製のストール6種類(全26色)の下げ札に「カシミヤ70%」と表示し、計1043点(1365万円相当)を販売した。
この商品の原材料は毛やシルク、ナイロンで、同社は「卸業者からカシミヤ70%と売り込まれて、信用した」と説明した。卸業者は「カシミヤ製とは言っていない」と言い分が食い違っているが、公取委は、ユナイテッドアローズが下げ札の記載を決めながら、商品の原材料を検査していなかったのは問題だったとして、再発防止を命じた。
同社は10月上旬、新聞広告を出して、商品の回収と代金返還を進めている。