神奈川県警の現職警視が関与した疑いのある有限会社「神世界(しんせかい)」による霊感商法事件で、詐欺容疑で強制捜査を受けるきっかけとなったサロンを運営する有限会社「E2(イー・スクエア)」の杉本明枝社長(44)が23日、取材に応じ、「だまそうという気持ちでやっているのではない」と語った。同県警警視については、「会計を手伝ってもらった。謝礼として月数万から十数万円、振り込みや手渡しでこれまで240万円ほど渡した」と説明した。
杉本氏は、東京都港区のマンション20階にある「びびっととうきょう・青山サロン」で会見した。この部屋は同県警の前警備課長吉田澄雄警視(51)が連帯保証人になっている。
青山サロンの活動について、杉本氏は「だまされたと思うのであれば私の力不足であり、不徳のいたすところ」とし、合意書と書かれた紙を示し「合意、納得した上で行っています」と話した。
杉本氏は「約600万円の税金が支払えず、430万円を穴埋めしてもらった」と、吉田警視から金銭を借りたことを明らかにした。吉田警視は県警の調べに、430万円をうその投資話で部下から集めたことを認めているという。
「吉田さんは勧誘はやっていません」としたが、「いいことだから同僚に話している。現代の医学では治らない病気がほぼ完治した」などと、県警の部下3人を連れてきたことも認めた。
一方、神世界は23日、「契約している各会社が、独自の方針で活動している」とするコメントを発表した。 アサヒ・コムトップへ
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