2007年12月22日(土) 12時01分
神奈川県警:警視の霊感商法関与 「神世界」、50傑で県内25位−−04年 /山梨(毎日新聞)
◇有限会社で唯一−−04年法人所得ランキング
霊感詐欺商法の疑いで、神奈川県警が強制捜査に入った有限会社「神世界」(甲斐市玉川)。祈願やお守り販売などを目的に設立され、04年の法人所得ランキング50傑では県内25位と、有限会社では唯一ランクインしていた。神世界の前身は「千手観音教会」という団体で、神世界の「教主」と呼ばれる男性の父が設立したという。男性の母(77)は「(息子は)運気をみる力がある特別な人間。何を騒いでいるのか分からない」と話した。
民間調査会社の帝国データバンク甲府支店によると、神世界の04年の法人申告所得は5億5846万円で県内25位。00年は1億5609万円だったが、05年は7億5145万円に急増していた。
04年の所得を比べると、神世界は化粧品会社「アルソア」(21位)や有線テレビ放送「NNS」(24位)と肩を並べ、スーパー最大手「オギノ」(32位)や「テレビ山梨」(40位)より上位だった。
◇「教主」父県警OB
一方、神世界で「教主」と呼ばれる男性は、近くで商店を営む夫婦の息子で、父(82)は山梨県警のOB。母によると、「千手観音教会」は夫(男性の父)が信仰していた「世界救世教」から87年に独立したという。
神世界が強制捜査を受けたことに、母は「無理やり勧誘はしない。お金を出したのに、後から被害を受けたというのが間違っているんじゃないか。息子はお金のためにそんなことをする子じゃない」と話した。父は「おれは関係ない」とした。
登記簿によると、「神世界」は02年3月、「千手観音教会事務部」から商号を変更。「占いのよる運勢・姓名などの鑑定」や「祈願・供養などの受託」、「掛け軸、額、お守りなどの販売」などが活動目的だった。【小林悠太、曹美河】
12月22日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071222-00000072-mailo-l19