小泉元首相の懐刀と言われた飯島勲・元首相秘書官が8日、長野市内のホテルで講演し、前防衛次官の守屋武昌容疑者について、小泉政権当時は防衛専門商社側との癒着を察知できなかったと強調した。
飯島氏は「(首相)官邸で官僚を全部チェックするのは無理。防衛庁(当時)から何も報告はなく、知らなかった。少しでもあんな話が上がってくれば、即座に(守屋容疑者を)つぶしていた」と述べた。
その一方で、「罪だけでなく功もあった。自衛隊のイラク派遣や米軍再編など、小泉政権が重視した政策課題に取り組み、成果を上げたから重用した。守屋が近づいてきたから(重用した)ということではない」とも語った。
小泉政権と守屋容疑者とは強いつながりがあったとされる。小泉氏は2006年6月、首相としての最後の訪米の際、守屋容疑者を同行させた。首相の外国出張に防衛次官が同行するのは異例のことだった。