山口県下関市の市立川中中学校で2005年4月、3年生の安部直美さん=当時(15)=がいじめを苦に校内で首をつって自殺した問題で、山口県警は8日までに、県の個人情報保護条例に基づく遺族の請求に対し、直美さんの自殺に関する捜査資料の一部を情報開示することを決めた。
いじめ自殺などの捜査資料開示は極めて異例で、遺族の心情に配慮したとみられる。
直美さんの父慶光さん(50)が11月上旬に情報開示を請求。7日に県警側から「資料約80ページ分を開示する」と連絡があったという。17日に受け取る予定。
慶光さんは「自殺の真相につながる情報はなかなか入ってこない。開示される資料の内容は分からないが、対応してくれたことに意義がある」と話している。
直美さんの自殺直後、学校側はいじめの存在を否定したが、直美さんが担任教諭に「いじめられている」と告白していたことが判明。約1カ月後に遺族に謝罪した。