広島県三原市の山陽自動車道で5月、バスに追突し、社員旅行中の21人を死傷させたとして、業務上過失致死傷の罪に問われたトラック運転手鈴木和孝被告(61)=宮崎県都城市=に、広島地裁は7日、禁固4年6月(求刑禁固5年)の判決を言い渡した。
細田啓介裁判長は判決理由で、鈴木被告が眠気を覚まそうとたばこに手を伸ばしたのが原因と指摘。「前方左右を注視し、ハンドルを的確に操作する注意義務を怠っており過失は重大」と述べた。
また「事故現場は戦場のようだった」との被害者の調書を引用。「亡くなった方の冥福を祈り続けてほしい」と説諭した。
判決によると、鈴木被告は5月8日午前9時25分ごろ、大型トラックを時速118キロで運転しマイクロバスに追突。バスは横転し、島根県江津市の化学メーカー「堀江化工」社長堀江直さん=当時(57)=ら2人が死亡、19人が重軽傷を負った。