関西電力は6日、同日未明に手動停止させた美浜原発1号機(福井県美浜町、加圧水型)の原子炉補助建屋から、排気筒を通じ、通常より約5倍高濃度の放射能を含む一次冷却系ガスが外部に放出されたと発表した。
放出した放射能量は、国の保安規定に基づく年間目標値の約250万分の1と低く、周辺環境への影響はないという。
関電によると、一次冷却水から発生した放射性ガスはいったんタンクに集め、30日以上置いて問題のない放射能濃度まで下げて外部に放出するが、同日午後5時半ごろ、放出を始めたところ、4分後に排気筒の放射線モニターが高い値を示し、警報が鳴った。
すぐに放出を止め、放出開始から約15分後には通常値に戻ったという。関電が原因を調べている。
1号機は5日にタービン建屋で放射能を含まない微量の蒸気漏れが見つかり、点検修理のため6日未明に原子炉を停止させている。
(共同)