関節リウマチの治療薬エンブレル(一般名エタネルセプト)の投与後に死亡、薬との因果関係が否定できないとされた患者が79人に上ることが、製造販売元のワイス(東京都品川区)の調査で6日、分かった。
エンブレルは関節リウマチの痛みや炎症を抑える薬で、ほかの治療薬で効果がない場合に使う。免疫抑制作用があり、添付文書で、結核や敗血症などの感染症が悪化するなどして、致命的な経過をたどる恐れがあると警告している。厚生労働省安全対策課は「情報収集し、必要な対策を検討する」としている。
ワイスによると、2005年3月の販売開始後からこれまでに約2万人が使用、約840件の副作用報告が寄せられた。因果関係が否定できない死者は、11月30日までの報告で79人。20−80代の男女で大半は60代以上だった。