全日空のボンバルディアDHC8−Q400が3月、前輪が出ないまま高知空港に胴体着陸した事故で、事故機はボンバルディア社が前輪格納扉の開閉部に必要なボルトを付け忘れたまま、全日空に引き渡した可能性が高いことが、6日までの国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで分かった。
ボルトを通すための「ブッシング」と呼ばれる管状の金属製部品(直径約1センチ、長さ約3センチ)の内側に、ボルトとの摩擦で付くはずの傷がないことが事故調委の調査で判明。
ボンバルディア社は、テスト飛行の段階で前輪を破損したため、前輪を交換してから機体を全日空に引き渡しており、事故調委はこの修理作業の際にボルトを付け忘れた可能性が高いとみている。