東証1部上場の光学部品メーカー「モリテックス」(東京)の株主総会で取締役らを選任した決議をめぐり、筆頭株主の制御機器メーカー「IDEC」(大阪市)が手続き上の違法を理由に取り消しを求めた訴訟で東京地裁は6日、請求を認める判決を言い渡した。
鹿子木康裁判長は、モリテックスが議決権行使を条件にプリペイドカード「クオカード」500円分を株主に進呈したことについて「額は社会通念上妥当な範囲だが、会社提案に賛成の議決権を行使してもらうためのもので、会社法の禁止する利益供与に当たる」と判断し決議を取り消した。
原告側代理人によると、上場企業の株主総会決議が訴訟で取り消されるのは異例という。