防衛商社「山田洋行」が海上自衛隊哨戒ヘリコプター用の対空ミサイル防御装置「チャフ・フレア・ディスペンサー」を約1億8000万円水増しし請求した問題で、航空自衛隊輸送機C130用の同じ装置でも約3000万円を上乗せして請求した疑いがあることが6日、防衛省の調査で分かった。
海自救難飛行艇などでも水増し請求が相次いで発覚しており、防衛省は近く装備施設本部の担当官数人を同社に派遣し社員から事情を聴く方針。
防衛省によると、米中枢同時テロで緊張が高まっていたアフガニスタンからの避難民に救援物資を運ぶため2001年10月、C130をパキスタンに派遣した際、同年度補正予算で3機分のチャフ・フレア・ディスペンサー3セットの調達を決めた。
山田洋行は計約1億9000万円とする見積書を提出。既に海自哨戒ヘリ用のディスペンサーについて契約を結んでいた当時の防衛庁は、C130についても見積もりが適正かどうか米メーカー側に照会した。