2007年12月06日(木) 19時16分
<世界遺産>登録目指す鎌倉市の職員、地権者同意書を偽造(毎日新聞)
「武家の古都」として世界遺産登録を目指す神奈川県鎌倉市の男性職員(33)が、登録に必要な地権者の同意書16件を偽造していたことが分かった。市は公文書偽造容疑で刑事告発する方針。
市によると、世界遺産登録には国指定史跡となることが必要で、職員は昨年7月から今年11月まで、地権者の史跡指定同意書をパソコンやカラーコピーを使って偽造した。うち2件は国有地で、関東財務局横浜財務事務所が11月16日、市に確認して発覚した。
職員は04年に神奈川県から派遣され、市の世界遺産登録推進課主事として地権者の同意書を集めていた。市の事情聴取に「文化庁に申請する来年7月に間に合わせたかった」と話したという。決裁を受けずに書類に市長印を押すなど、不適切な事務処理も5件あった。
松沢成文知事は「県から派遣する職員が起こしたことでおわびする。調査のうえ厳正に対処する」とコメントを発表した。石渡徳一鎌倉市長は「再発を防止して、世界遺産登録に引き続き取り組む」と話した。【吉野正浩】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071206-00000088-mai-soci