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2007年12月01日(土) 02時33分

<防衛汚職>GE来訪は売り込み面談 守屋前次官が偽証か毎日新聞

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)幹部が昨年12月、前防衛事務次官、守屋武昌容疑者(63)と面談したのは、海上自衛隊の次世代護衛艦へのGE製エンジン採用をアピールするためだったことが分かった。同席した防衛専門商社「山田洋行」元専務、宮崎元伸容疑者(69)がセットしたもので、東京地検特捜部の調べに、こうした経緯を認めているという。面談を受け、前次官がGEに有利な指示をしていたことも判明。「表敬訪問だった」とする前次官の証人喚問の証言が偽証だった疑いも浮上した。

 面談は昨年12月8日、次官室で約50分間行われた。元専務は特捜部の調べに「次世代護衛艦エンジンにコンサルタント契約を結んでいるGE製を採用させるため、GE幹部に『ライバルの英ロールス・ロイス製よりも優秀』とアピールさせた」と供述しているという。

 次世代護衛艦はイージス艦の護衛用で5000トン級。防衛省は今年度予算に1隻の開発費として約750億円を計上し、エンジンは4基計約57億円を見込んでいる。

 エンジン選定は海自など現場が準備作業を進め、次官が議長の装備審査会議で決定する。現場では、コストや整備面から「ロールス・ロイスが優位」との意見が大勢を占めていたが、前次官は面談後、部下に「ロールス・ロイスは性能に疑問がある」と再検討を促した。このため、現在も最終決定されていない。

 前次官は10月29日、衆院の証人喚問で面談について「私のところにはボーイングとか年1回表敬に来て(GEは)15分ぐらいの時間」と「表敬」を強調。時間については「記憶にございません」と修正した。議院証言法は証人が偽証した場合、3月以上10年以下の懲役を科すと定めている。

 前次官は次期輸送機(CX)のエンジンや生物剤検知装置などの調達品を巡っても、元専務に便宜を図った疑いがあることが判明している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071201-00000012-mai-soci