2007年11月30日(金) 11時59分
お粗末な「西のライブドア」クインランドが経営破綻(FACTA)
10月25日に破産したクインランド(神戸市、大証ヘラクレス)は、ITを核にM&Aを繰り返し、一時は「西のライブドア」などと呼ばれていた。中古車販売からスタートし、その後は娯楽、住宅、飲食、金融分野へと事業を多角化し、02年4月にナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)に上場した。ネット技術を駆使して多角化した事業の販促に結びつけるビジネスモデルは、先見的な「Web2.0」の試みと評され、IT関連の書籍で同社のWebマーケティング手法が取り上げられ、注目株となった。
経営破綻の原因は、新興企業にありがちな無謀で性急なM&A戦略の失敗に尽きる。傘下に25を超えるグループ会社を擁し、06年度の連結年間売上高は前年比2.9倍の909億円になったものの、金融債務の膨張で財務状態が悪化。しかも、買収企業の大半が赤字の垂れ流しで投資効果がなく、多額の株式評価損を計上する有り様だった。今年になって金融機関に対するリスケ要請が難航。6月期決算をめぐって監査法人が意見を「不表明」という異常事態に陥った。「西のライブドア」の顛末は、東の本家と同様、お粗末きわまるものだった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071130-00000000-fac-bus_all