2007年11月30日(金) 17時00分
亀田大毅、開き直り反省なし会見「ほっといて」(夕刊フジ)
先月11日のWBC世界フライ級タイトル戦で王者の内藤大助(33)に反則行為を繰り返し、日本ボクシングコミッション(JBC)から1年間の資格停止処分を受けた亀田家の二男、亀田大毅(18)が30日午後、約6週間ぶり公の場に姿を見せた。大毅は頭こそ下げてみせたものの、反則行為や言動、内藤に対する謝罪や反省の言葉は一切なかった。謝罪会見は練習再開の条件だったはずだが、協栄ジムの金平桂一郎会長(42)は「百万遍の言葉より、これからの姿をみてほしい」と助け舟を出した。一体これは、なんのための会見だったのか。
大毅は30日午後2時前、金平会長、長男の興毅(20)とともに東京・新宿の協栄ジムに姿を見せた。丸刈り姿で一言も発せず、わずか2分で退場した11月17日の謝罪会見とは違い、髪も伸び、顔色もよかった。
冒頭、大毅は「皆さまお騒がせして大変申し訳ありませんでした。今日から、気持ちも体も落ち着いてきたんで、1からではなく、ゼロからスタートしたいと思うので、ファンの皆さま応援よろしくお願いします」と話し、頭を下げた。
質問とフラッシュを浴びる大毅に興毅が「大毅も気持ちも入れ替えて今日からな、スタートすると思うと自分でも言うとるし、だからまたファンの皆さんな、亀田家をこれからもまた応援してください」と話した。
おわびすべきは、「世間を騒がせたこと」ではない。繰り返された反則行為や、チャンピオンをゴキブリとののしるなどの言動についてこそ謝罪しなければならなかった。
しかし、「謝罪会見」を練習再開の条件とした金平会長も「これからいろいろ話をしていきたいと思います。とにかく今は亀田興毅、大毅の成長する姿を温かく見守っていただきたいと思います」などと援護に終始した。
そのまま着替えて練習に入ろうとする大毅に報道陣から質問が飛んだ。
−−内藤選手との試合での反則は、誰の指示か
「反則をして減点取られて、試合に負けた。それが事実」
−−どうして反則をしたのか
「試合のことはほとんど覚えてへん」
−−リングに上がって勝ったら、また歌うか
「歌うと思うよ。歌好きやから」
−−内藤選手には言葉で謝罪したのか、頭を下げただけか
「言葉で謝ったよ。聞いてみて」
−−部屋でゲームをしてたのか
「ほっといて」
2人がいったん消えた後、金平会長は「これで見ている人は謝罪したと思うでしょうか」と聞かれ、「これを謝罪と受け止めるか、そうでないかは、ご覧になった方々の判断だと思います」と話した。
「世間もこれでは納得できない」とただすと、金平会長は「ちゃんと練習にきて、毎日汗を流し、最後は頭を下げて帰っていくというのが、スポーツ選手の本来の姿。大毅は1年間の試合出場停止という厳罰を受け、それはずっと続く。真面目に練習する姿を見て頂き、納得していただかないことには、まったく前に進めない」と語った。
わずか1時間のジム滞在。ジムを後にする際、「こんな形で応援されるようになりますか」と声を掛けると、大毅は「そんなこと言われても困りますよ」とだけ答えた。
こうした「謝罪会見」の様子に、元世界王者の輪島功一氏は「頭を下げたことはいいこと」としながら、「反則をやったときの気持ちをきちんと説明しないと、本当に謝罪したことにはならない」と批判した。
輪島氏は「自分のやったことを本当は認めたくない、認めても何となくうやむやにしようとしていると受け止められる。本当の謝罪とは意味が違う。きちんと謝ったうえで、記者らの質問を受け付け、当時、こういうことを、こういう気持ちでやってしまったと弁明をし、われわれに分からせないといけない」と述べ、「日本ではつべこべいい訳するなという風潮もあるが、当時の状況について、きちんといい訳を言えるのも自信がないとできないこと。言葉が足りないとの不満の声が出るんじゃないか」と続けた。
また元世界王者のガッツ石松氏は「見ていないし、興味がない。済んだことだ。ゼロから出発するというなら、そういう心意気でやればいい」と突き放した。一方で会見の状況を説明すると、「それが亀田流の謝罪なのだろう。あとは受ける側の問題だ。謝罪というより療養会見という印象だ。どういう意図で会見したのか、意味が分からない」と語った。
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