インターネットオークションの悪用で2億円余りの被害があったとされる詐欺事件で、大分、福岡両県警などの合同捜査本部が犯行グループの指導的な役割を果たした疑いのある男の逮捕状を取り、行方を捜していることがわかった。この事件で詐欺罪などに問われた無職藤本雅哉被告(32)の初公判が27日、大分地裁であり、検察側が冒頭陳述で明らかにした。
逮捕状が出ているのは福岡市出身の住所不定、無職安部起史(たつふみ)容疑者(33)。調べでは、安部容疑者は1月、藤本被告と共謀し、他人のIDやパスワードを使ってオークションのサイトに不正に接続。軽乗用車の出品を装い、福岡市の会社員男性(28)にインターネット銀行の口座へ約50万円を振り込ませ、だまし取った疑い。
検察側の冒頭陳述によると、藤本被告は06年2月、知り合いの安部容疑者に誘われて犯行に加わった。だまし取った金の4分の3を安部容疑者に渡していたという。
http://www.asahi.com/national/update/1127/SEB200711270018.html