スピリチュアルやヒーリング(癒やし)ブームに乗じ、前世占いや開運相談と称して高額の支払いを迫られるケースが急増しているとして、全国霊感商法対策弁護士連絡会は26日、電話による相談窓口「スピリチュアル・霊感被害110番」を12月4日に開くと発表した。
相談は午後1時から同5時まで、電話(03・3501・7071)で受け付ける。仏教、キリスト教などの宗教者も待機し、金銭面だけでなく、精神面の被害についての相談も受け付ける。
同連絡会がスピリチュアルに関する電話相談をするのは初めてで、被害者本人だけでなく、家族からの相談も受け付ける。
記者会見した同連絡会の山口広弁護士らによると、各地の消費生活センターや同連絡会などに寄せられる宗教トラブルの被害額は、06年に約40億円で、05年の約30億円から急増。「スピリチュアルやヒーリングなどのブームによる被害が拡大したため」とみている。
被害の多くは、大規模な特定の教団に所属しない街の占師や気功師らがかかわっているケースが多いという。
同連絡会の紀藤正樹弁護士は「一連のスピリチュアルブームは、テレビ番組や雑誌記事などが支えている側面もある」とメディアの責任を指摘。「解決には宗教者の協力は欠かせない」と話している。