2007年11月22日(木) 20時36分
【鈴香被告公判ライブ(14)】「約束」「遺体写真」めぐり検事VS弁護側ヒートアップ(産経新聞)
弁護側は、鈴香被告と証人との間で交わしたとされる“約束”について証人を追及。地検の取り調べの強引さを浮き彫りにしようと試みる。
弁護側「(昨年)6月30日付の検察官調書で『豪憲君の冥福(めいふく)を祈るためにも(彩香ちゃんがいなくなった日のことについても)ありのまま話すことを努力します』という文言がある。被告は約束をしたととらえている」
証人「約束といえば約束かもしれない。『(豪憲君事件について)心の底から反省し、冥福を祈るためには彩香ちゃんの日のことも明らかにしなくてはいけない』と言った。鈴香被告は『そうですね』と言った」。
弁護側「『いけない』と言ったのか」
証人「『事件と向き合わなくてはならない。ちゃんと思いだしなさい』と言った」
弁護側「(取り調べで)『思いだしなさい』とか『ならない』といわれる逮捕歴のない被告の気持ちが分かるのか」
証人「分かりません。しかし、鈴香被告は全部明らかにしたいという姿勢だった」
弁護側「『約束した』との調書も取っている」
証人「彼女(鈴香被告)が約束と言ったのでしょう」
弁護側「供述を約束するのは問題ではないか」
突然、検察側が「努力を約束したのであって、供述を約束したのではない」と割って入る。
証人「脅迫、暴行、利益誘導で約束すれば問題だが、この経緯だったら問題はない」
弁護側「約束を破れば(鈴香被告が証人に)怒られると思うとは思わなかったのか」
証人は、少し体を震わせ「分かりません」と応えた。
弁護側は続いて、証人が鈴香被告に豪憲君の遺体写真を見せた経緯を書面などに証拠化しなかったことを指弾。証人は「被告に遺体の写真を見せるのは初めてのことだったが、問題ないと思った」などと応じた。
弁護側「(写真を見せたとき)遺体の写真を見せたことが後々の(法廷での)争いになるとは思わなかったのか?」
証人「思わなかった。うかつだったかもしれないが、鈴香被告がそんな(写真を見せられ怖くなって自供したとする)うそをいうとは思わなかった」
弁護側「脇が甘かった?」