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2007年11月20日(火) 21時44分

<太田大阪知事>高額謝礼 会員企業が府から計18億円受注毎日新聞

 大阪府の太田房江知事(56)が、中小企業経営者らでつくる「関西企業経営懇談会」(関企懇)主催の飲食会に公務で出席し、計981万円の謝礼を受け取った問題で、府は20日、会員企業30社のうち10社が03〜07年度、府から工事など計191件を約18億4500万円で受注していたと明らかにした。件数の約8割が入札しない随意契約で、知事の決裁が必要な5億円以上の工事も2件あった。太田知事は高額謝礼と受注状況の関係を否定しているが、府議会から「謝礼に対する見返りではないか」との指摘が出ている。

 太田知事は同日の定例会見で「契約の状況は知らなかった。不正はないと断言する。決裁案件の2件も厳正に処理した結果で、特別に認識していなかった」と説明。しかし、関企懇からの高額謝礼については「府民の目線からみて理解いただけない点があった。反省し、申し訳ない気持ちだ」と初めて非を認め、知事を辞めた後に謝礼を府に寄付する考えを示した。

 飲食会は03年4月〜07年9月、大阪市内のホテルで計11回開かれ、知事や3副知事ら特別職がほぼ毎回そろって出席。知事は講師謝礼として1回50万〜100万円を受け取り、府側の出席者全員が無料で飲食していた。

 会員企業の受注状況は、自民党府議団などが公表を要請していた。それによると、10社が受注した工事や委託業務、物品購入191件のうち、随意契約は148件(約3億5300万円)。指名競争入札で工事請負を受注した企業は計5社で18件、金額は約11億8700万円だった。

 また、山田信治知事秘書は、会員のうち4人が03〜04年、太田知事の後援会に計30万円を献金していたことも明らかにした。このうち1人の企業は、10社のうち件数で最多の91件の業務を受注していた。

 随意契約は地方自治法施行令や府の規則で、緊急性、特殊性がある場合や250万円以下の工事など小規模なものに限られている。【石川隆宣】

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