2007年11月18日(日) 23時15分
初当選の平松氏、苦しいかじ取り必至 大阪市長選(産経新聞)
自公対民主の激しい戦いになった市長選は、民主が推薦する平松氏が自公推薦の現職、関氏を破り、初当選を決めた。市長選が公選になって以来、初めての民間出身市長の誕生となった。
市民は、長く続いた助役から市長になる構図を否定し、「民間の目線」を強調した平松氏のフレッシュさを選んだ。職員厚遇問題から不祥事が続いた大阪市の閉塞(へいそく)感が長く行政を担当した関氏にとってマイナスにはたらき、逆に元毎日放送アナウンサーで長く夕方のニュース番組のキャスターを務めた平松氏を押し上げたともいえる。
選挙戦は、平松氏の高い知名度と、関市政の市政改革で一定の距離を置く形となっていた市労働組合連合会(市労連)や部落解放同盟などの組織がフル稼働する2面作戦が功を奏した。
しかし、懸念されることは多い。平松氏は自民、公明が多数を占める議会で、民主単独の少数与党となり、苦しいかじ取りを強いられることは間違いない。
さらに、現在、大阪市が直面する財政再建という難問は、赤字3セクの処理だけでなく、生活保護費や国民健康保険料の増大などで困難を極めている。また、選挙で平松氏を応援した市労連などの組織と、どのような距離感を保つのかが注目される。
一方、今回の市長選は各党が「次期衆院選の前哨戦」と位置づけ、国政並みの体制で臨んだ。参院選で大勝した民主に勢いがあったともいえるが、敗れた自公のショックは大きい。特に関西地域の選挙で存在感を示し続けてきた公明にとって痛い敗戦だった。
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