7〜9月に摘発された出会い系サイト絡みの事件で、児童買春などの被害に遭った18歳未満の少女のうち、約2割が「同サイトを通じて10人以上と会った」と語っていることが警察庁のまとめで分かった。回答者の6割は週に複数回サイトを使っていると答えた。18歳未満の利用を禁じる出会い系サイト規制法が十分に機能していないだけでなく、被害少女たちの間では利用が常態化している現実がうかがえる。
サイトを通じて会った人数
今回の調査で回答が得られたのは12〜17歳の206人。4割近くは「10人以上と電子メールや電話でやりとりしたことがある」と回答した。ただ、7割は「児童買春を誘うような書き込みはしなかった」としており、当初は直接的なやりとりがなくても、いつの間にか買春事件などに巻き込まれていくケースが多いとみられる。
03年に施行された出会い系サイト規制法は18歳未満の利用を禁止するとともに、サイト運営者に年齢確認を義務づけている。だが、確認方法は、サイト上で18歳以上かどうかに「はい」「いいえ」で答えるだけなど自己申告に任されているのが実態で、18歳未満の被害者は毎年1000人以上にのぼっている。警察庁は、専門家らによる研究会を立ち上げて年齢確認方法の厳格化など法規制の強化に向けて検討を進めている。
http://www.asahi.com/national/update/1117/TKY200711170196.html