2007年11月17日(土) 10時00分
日本の“女子ボクシング”成功するのか(日刊ゲンダイ)
●女性の方がマジで打ち合う楽しみ
女子プロボクシングがいよいよ来年スタートするようだ。日本ボクシングコミッション(JBC)は来週20日にも認可の正式発表をする予定で、来年1月に初のプロテストを実施、早ければ2月にも試合を開始する。
WIBA(女子国際ボクシング協会=JBC非公認)の3階級で世界制覇した第一人者のライカ選手(本名・来家恵美子=31)も参戦を正式表明。近くJBC傘下のジムに移籍して、プロテストを受検する予定だという。
スポーツジャーナリストの織田淳太郎氏が、盛り上がりの背景を語る。
「ダイエットやシェイプアップのために汗を流すだけでは飽き足らず、競技志向の女性が増えていったようです。現在練習生は、全国に3000〜4000人。そのうちプロ志望者は約400人といわれています。男性と比べて女性のほうがのめりこむようですし、日頃抑圧された部分を、“殴る”という行為で吐き出しているのでしょう。試合でも、女性のほうがマジに打ち合うので、かえってスリリングですよ」
●400人がプロ志望
ルールとしては、1ラウンド2分や、ヘッドギアとチェストガードの着用、試合日の14日前以内に妊娠検査を行うことなどが男子との相違点だ。
世界で最強なのはアメリカ、アジアでは韓国。日本はまだまだ話題先行の感は否めない。課題はやはりスポンサー料やテレビ放映権料をコンスタントに稼げるかどうかだ。
「JBCの認可団体なら、当然テレビ放映もあるでしょうが、コンテンツとしての魅力は未知数です。10日に行われたライカの世界戦も、実は彼女の自主興行で、観客も800人余り。初めは興味半分で見る人も多いでしょうが、コンスタントに観客を動員するのは難しいでしょう。中継歴の長いテレビ局も消極的らしいですよ。アルバイトをしながらプロを目指す400人の女性ボクサーたちが、ボクシングで食べていけるのは先のことです」(テレビ局関係者)
実際に試合を何度か見たというあるボクシングファンも、「ヘッドギア着用のせいか、どうも絵にならないんですよ。それにプロボクシングは“負けたら終わり”の厳しい世界。女子プロレスのように、エンターテインメントと割り切るわけにもいかないですから」と心配のようだ。
やはり、ビーチバレーやバドミントンのように、アイドルを育てるのが急務だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071117-00000006-gen-ent