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2007年11月16日(金) 14時51分

大阪府と5年間で数百件取引 関西企業経営懇の9社産経新聞

 大阪府の太田房江知事が、中小企業経営者らの任意団体「関西企業経営懇談会」の飲食を伴う会合で、計883万円の講師謝礼を受け取っていた問題で、会員のうち府の公共工事への入札参加資格がある9社が5年間で業務契約などで府と取引した件数は数百件にもなることが16日、府の調査で分かった。府と業者との「癒着疑惑」が深まる形となった。府は取引額かいくらになるか、また随意契約が何件あるかについても調べ、全体の件数を確定させる。
 これまでこの9社は入札参加資格があることが分かっていたが、取引実態は不明で、府と公金のやりとりがあった事実が明らかになった。また懇談会には、特別職の副知事や出納長が継続して出席していたほか、平成16〜17年の4回は一般職の知事公室長、同次長、秘書課長が同席し、いずれも会費を支払っていなかった。特別職にはこうした会合への出席について定めた規則などはないが、一般職は綱紀保持基本指針で、利害関係者から接待を受けることを禁じており、指針に抵触する可能性もある。
 府によると、9社は建設会社や設計会社などで、自民党府議団の依頼をうけ、どの程度府と取引があるかを調査。建設工事契約、業務委託、物品の購入、随意契約などを調べている。
 懇談会は平成15年に設立され、会費で運営。15年から19年まで年2〜3回計11回の会合が開かれた。約2時間にわたる飲食を伴う会合で、太田知事が約30分にわたり講演。その後飲食テーブルを回り、1回あたり50〜100万円の講師謝礼を受け取っていた。額が大きいことや、入札参加資格がある業者との接触していたことなどから、府議から「不適切」という声があがっていた。
 懇談会をめぐっては、知事の講師謝礼のほか、受け付け業務を一般職員が手伝っていたことや、確認できる9回すべてで副知事ら特別職が同席していたことなどが判明している。

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