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2007年11月14日(水) 18時03分

厚労省技官に懲役2年 補助金詐欺で東京地裁朝日新聞

 厚生労働省の研究事業の補助金をめぐる詐欺事件で、東京地裁は14日、約640万円をだまし取ったとして詐欺罪などに問われた同省技官中村健二被告(49)=起訴休職中=に懲役2年(求刑懲役5年)を言い渡した。村上博信裁判長は「補助金制度を自己の『第2の財布』と認識し、国民の税金を私利私欲のために利用した犯行に何らの罪悪感も抱いていない」と批判した。

 判決は、中村被告が97年ごろから事務用品などの購入を装って余った補助金を繰り返しだまし取ったと認定。中村被告に架空の領収書などを渡していたとして同罪に問われたNGO「レインボーブリッヂ」代表代行小坂博幸被告(54)には懲役1年6カ月執行猶予4年(同3年)を宣告した。

 判決は「補助金の使途に関する審査にいささか不十分な点があったことも否定できない」と厚労省にも苦言を呈した。

http://www.asahi.com/national/update/1114/TKY200711140283.html