2007年11月13日(火) 12時12分
二千億円の“思いやり”?「でもそんなの関係ねぇ」(ツカサネット新聞)
日本政府は、アメリカ軍の駐留経費を一部負担している。一部と言っても2007年度で2173億円にも上るのだから、財政難の日本政府にとっては、決して小さい額では無い。
あの金丸信氏が、防衛庁長官時代に、当時の円高ドル安(これもアメリカの政策でそうなった面は否めないのだが)で米軍の駐留経費がドルベースで負担増になったことから、日本国民の税金で、一部負担することに決め、野党の追及に対して、国会で「思いやりの立場で対処」と答弁したことから「思いやり予算」と言う通称となった。(正式名称はやたら長く意味不明なので省略)
この思いやり予算は、1995年の2714億円をピークに徐々に削減されており、来年3月に特別協定に基づく負担(約1400億円)が、期限切れを迎える事から、来年度予算編成でも削減対象となっている。
それに対して、例によって、米国との関係悪化を懸念する外務省が抵抗を示しているとの報道があった。
この様な報道に接するといつも思うのは、わが国の外務省の無能さ加減だ。
ほぼ、世界中に展開しているアメリカ軍だが、その駐留経費を現地で負担している国は、日本だけだろう。しかも悪性の財政赤字を抱えながらだから、ここまでアメリカに尽くしている国は、世界で他に無いにもかかわらず、更に、米国との関係に配慮して、年間、800億円も使って、インド洋での給油も続けると言う。つまり、他国では類を見ないほどの巨額の税金を注ぎ込んだ上、更に他国と同様、軍事活動にも協力しなければ、日米関係を維持できないと言うのだから、お話にならない。外務省は、一体、何をやっているの?
それで、どの程度アメリカ政府や議会に、日本に対する「おもいやり」を持たせることに成功しているのだろうか。
アメリカ政府や議会の高官から出てくるのは、口先だけの感謝の様に見える。
議会は、日本の弁明を一切聞かず問答無用で「従軍慰安婦=日本軍による性奴隷」と決議、断罪したり、国務省は、拉致問題解決への有効な協力を事実上拒否してきた。
いずれにせよ、財務省も1400億全部を削減しようとしている訳ではなく、福田首相の政治判断を待たなければならないが、結局2000億円以上の予算をつける事は間違いない。
まあ、いいだろう。ただ、その前に無能な外務官僚を1300億円分馘首(くび)にして、インド洋の給油は、勘弁して欲しいな。
先に、来日したゲーツ米国防長官の目的は、本当は思いやり予算の継続であっただろう。若しかしたら、ホテルで、日本のテレビを見ながら、こう叫んでいたかも知れない。
〜財政赤字が100兆円、でもそんなの関係ねぇ、ああ、そんなの関係ねぇ
〜インド洋で給油を受けて、イラク作戦に行きました、でもそんなの関係ねぇ、ああ、そんなの関係ねぇ
〜いろいろ貢献させてるが、でもそんなの関係ねぇ、ああ、そんなの関係ねぇ
〜はい、ジャッパッピー(Jap happy:いいじゃん、あなた達官僚が、幸せなら。)
提案としては、アメリカが民主党・反日政権になった際に、ぜーんぶ止めればよいと思う。その為には、延長するにしても一年として下さい。
(おもいやり予算の推移)
1990年 1680億円
1995年 2714億円
2000年 2567億円
2001年 2573億円
2002年 2500億円
2003年 2460億円
2004年 2441億円
2005年 2378億円
2006年 2326億円
2007年 2173億円
2008年 xxxx億円 ←福田総理次第です。
ちなみに、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」 と言うのが正式名称らしい?????
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