お湯を注ぐと、鰹(かつお)のだし汁のいい香りが漂い、色鮮やかな紅葉麩(ふ)が広がった。
久右衛門の「お吸物」創業120余年の鰹節専門店「久右衛門」(福岡市)の「お吸物」は、椀(わん)に入れて熱湯を注ぐだけの手軽さで楽しめる。化学調味料は使わず、鹿児島県枕崎産の鰹節でとった本格的なだし汁に具を加えてフリーズドライ。職人が餅米(もちごめ)粉の餅から1枚ずつ手焼きした最中の皮の中に手作業で入れている。
関西で常時扱っているのは、ジェイアール京都伊勢丹だけ。マツタケ、タイなどの定番のほか、ご当地限定販売の「京野菜」シリーズ(各1個336円)と11月末まで限定販売の季節ものの「紅葉」(368円)が人気を集めている。
九条ネギ、京タケノコなど9種類の京野菜シリーズの具は、各野菜の旬の時期に京野菜のしにせ「かね正」から仕入れて加工する。お湯をかけてすぐ柔らかくなる紅葉の“生麩(なまふ)”も、京都のしにせ「半兵衛麩」に開発してもらったという。
(アサヒ・ファミリー・ニュース社 山田加奈子)
http://www.asahi.com/kansai/taberu/depa/OSK200711120007.html