2007年11月07日(水) 10時03分
池袋で飛び降り自殺 「東京」という街(ツカサネット新聞)
東京・池袋、6日午後1時、大型商業施設屋上から25歳の女性が飛び降り、通行人の男性を巻き添えにし死亡するという痛ましい事件が発生した。
私が日常暮らす街での非日常的な事件に唖然としてニュースに見入ってしまった。現場となった場所は、池袋でも最も人通りの多い場所。JR池袋駅の地下改札から地上に出てすぐの場所であり、駅からサンシャインシティや、大型家電量販店へ歩く人々のメインストリートであった。
「なぜ、こんな人通りの多いところで…」との思いがあるが、事実事件は起きている。巻き込まれた男性は誠にお気の毒であるとしか言えないが、時とタイミングによっては十分に自分もその場所にいた可能性があると思うと背筋が寒くなる思いだ。池袋での事件というと、平成11年9月8日のサンシャインシティ入口付近での通り魔殺人事件を思い出す。この日は仕事が休みだった私が出掛けようとしていた矢先に、テレビで事件の事を知った。まさに紙一重のところだった。
多くの人々が行き来する街「東京」。これらの出来事は、まさに生活の拠点としている場所でも、不測の事態がおきることを実感させられる出来事だった。自ら防ぐ手段は残念ながらないだろう。それはある意味「東京」という街で生きる事の一つの側面として覚悟をしなければならない部分かもしれない。
6日午後7時、会社帰りに事件のあった現場を通った。事件発生から6時間経過したそこの現場は、まるで何事も無かったように、帰宅ラッシュと買い物客の人々で混み合っていた。まったく普段と変わらない状況だった。その場所で一人の“命”が絶たれたというその重さもまた、人混みにかき消されてしまっていたように感じた。それもまた「東京」という街が持つ“切ない”一面なのだろうか。
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(記者:飯塚 貴)
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