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2007年11月07日(水) 11時36分

姉歯被告、二審も実刑 「動機に酌量余地皆無」東京高裁朝日新聞

 耐震強度偽装事件で、建築基準法と議院証言法違反(偽証)などの罪に問われた元1級建築士姉歯秀次被告(50)の控訴審判決で、東京高裁(原田国男裁判長)は7日、姉歯被告の控訴を棄却した。

東京高裁に入る姉歯秀次被告=7日午前10時30分、東京・霞が関で

 被告側は控訴審で、懲役5年罰金180万円とした一審・東京地裁判決に対し「構造計算の改ざんは罰金刑で判断されており、偽証罪での実刑は重すぎる」と訴えた。

 原田裁判長は「耐震偽装は起訴された6件にとどまらず少なくとも99件に及んでおり、全体としての耐震偽装問題の重要性を偽証罪の量刑評価で重視しなければ、その本質を見失うことになりかねない」として一審の量刑を維持した。

 控訴審で被告側は、偽証について「証言当時の記憶通りに話した」と無罪を主張。判決は、主張を退けたうえで「木村建設元支店長に責任を転嫁して自己の気持ちを楽にしようとした犯行で動機に酌量の余地は皆無」「偽証で真実解明が遅れ、適切な行政指導が遅れたのは明らかだ」などと厳しく指摘した。

 同事件の公判では、起訴された6人のうち5人が一審で有罪判決を受け、姉歯被告以外の4人がすでに確定している。詐欺罪に問われたマンション販売会社「ヒューザー」の小嶋進被告(54)は無罪を主張して同地裁で審理が続いている。

http://www.asahi.com/national/update/1107/TKY200711070110.html