千葉県市川市のJR市川駅南側に建設中の高層マンション「ザ・タワーズ・ウエスト プレミアレジデンス」(地上45階建て)で、設計上必要な鉄筋128本が不足しているミスが見つかった。同マンションは30階で工事が中断しており、施工会社の清水建設(本社・東京都港区)は「早急に補修し、入居などで迷惑はかけないようにする」としている。
鉄筋不足が見つかり工事が中断している高層マンション「ザ・タワーズ・ウエスト プレミアレジデンス」=千葉県市川市市川南1丁目で
同社や市によると、同マンションは、同市再開発事業の一環として、同社と三井不動産レジデンシャル、野村不動産の3社が建設。清水建設など5社で構成する共同企業体が施工し、05年8月に着工した。1〜3階に図書館や商業施設、4〜44階に573戸の分譲マンション(45階は展望ラウンジ)が入る。
鉄筋不足は、財団法人「日本建築センター」が先月、30階部分について検査した際に見つかった。設計上は鉄筋(直径約5センチ、長さ約4メートル)が22本必要だが、20本しかないコンクリート柱が、4本あった。25〜29階部分でも、外周部の柱60本で同様の鉄筋の本数不足が見つかったという。
清水建設は今回のミスについて、鉄筋業者側のミスに加え、施工担当者も十分なチェックを怠ったと説明。「ミスが重なり大変申し訳ない」(広報部)としている。
今後はすでにできた柱の一部を削り、鉄筋を埋め込む形での補修が可能で工期に影響はなく、強度上の問題も解消できるという。
今回の事態について、同市の市川駅南口再開発事務所は「市のシンボルとして進めている事業であり、大変残念だ」と話している。
http://www.asahi.com/national/update/1107/TKY200711070113.html