2007年11月07日(水) 13時45分
大阪府の太田知事が政務出張に公費から旅費(産経新聞)
太田房江大阪府知事(56)の政治団体が、東京の母親が住むマンションを主たる事務所として届け出ていた問題で、太田知事は今年1〜7月の東京出張の際、事務所のある母親宅に20泊しながら、交通費を公費から受け取っていたことが7日、分かった。知事が自らの政治団体の事務所に立ち寄ることは、知事としての公務ではなく、政務(政治活動)とみなされるが、太田知事は府議会で、政務には公費を支出しないと答弁していた。
府によると、太田知事は今年1月から7月末までに18回、東京へ出張した。いずれも「宿泊料を節約する」として母親宅に泊まり、計20泊している。
一方、太田知事の政治団体「太田房江を支える東京の会」は平成18年4月から今年8月までの間、主たる事務所を母親宅に置いていた。このため、この間、太田知事が母親宅(事務所)を訪れることは、政治活動となる。また、太田知事は1日、「ときどき東京に帰った際に使い、1部屋に机や電話を置いていた」と述べ、母親宅を事務所として使っていたと説明していた。
知事の出張旅費は国家公務員等旅費法に準じて支給される。同法は「公務のため旅行する」公務員への旅費支給について定めており、同法を所管する財務省は「大臣や国家公務員の場合は予め目的地がどこかを設定しており、それ以外の行動は公務ではないとみなされる」と指摘する。
出張日程の中に公務と政治活動が混在する場合の明確な規定はないが、太田知事は、10月15日に開かれた大阪府議会総務常任委員会で「政務(政治活動)に公費を投入することはあってはならない。区別がつきにくい場合にも、公費は支出しない」と答え、政務と公務が重なった場合、公費の支出は適切ではないとの認識を示していた。
太田知事の東京出張をめぐっては、平成16年2月から18年12月までに71回出張、実家に泊まった75泊について1泊3300円の食事代を支給していたことが問題になり、今年1月から「疑義を招く」として食事代の支給を取りやめている。しかし、その後も東京〜大阪間の交通費は支給している。
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